潜伏期間ナビ

潜伏期間ナビ♪では生牡蠣食中毒について入門者向きにわかりやすく解説しております。

◆生牡蠣食中毒の解説(潜伏期間ナビ♪)

◆生牡蠣食中毒は冬場に多く発生

 牡蠣は海のミルクとも呼ばれる味がまろやかで若干高価な食材として私たちの食卓に並びます。

 牡蠣には豊富な栄養素が含まれ、肝機能を強化する働きや貧血症に悩む方には強い味方となる食材でもあります。

 しかし、この牡蠣が冬場に発生する食中毒の中で最もウイルス性食中毒を発症する可能性が高い食材であることをご存知でしょうか?

 実際に生牡蠣による食中毒が発生するのは毎年冬場が多くのケースを占めます。(※春や夏・秋に発生しない訳ではありません)

 日本では冬の季節になると生牡蠣の出荷が盛んになり、市場には多くの生牡蠣が出まわるようになります。

 食中毒を起こす可能性を持つ食材は牡蠣に限らず貝類、特に二枚貝に多いのですが、牡蠣の場合は生で食する習慣があることが食中毒の発症率を高めているひとつの要因です。

◆牡蠣が食中毒を起こすメカニズム

 牡蠣が感染源食材となっている理由について見ていきましょう。

 牡蠣などの二枚貝が生息しているのはもちろん海ですね。

 海水がノロウイルスに汚染さると、その汚染された海水に貝類は常にさらされていることになります。

 牡蠣の場合は、汚染された海水が腸管を通り内蔵部分に蓄積し、蓄積したウイルスは増殖せずに徐々に濃縮されていきます。

 こえはノロウイルスが人の細胞内でのみしか増殖することができない為です。(※今後新たな自然宿主が確認されてくる可能性はあります)

※ノロウイルスは牡蠣の体内では増殖せず蓄積されながら濃縮されていく

 こうして濃縮されたノロウイルスを持つ牡蠣を火を通す事なく生で食事した場合に、ノロウイルスは人間の小腸内に侵入し猛威を奮いはじめるのです。

◆生牡蠣食中毒症状(嘔吐・下痢・腹痛)

 生牡蠣食中毒を発症する原因は、ウイルスが濃縮した牡蠣を生で食べる事が最大の要因です。

 しかし生牡蠣を食べた全ての人が食中毒症状を起こすという訳ではもちろんありません。

 実際に牡蠣は冬場の季節食材として多くの人に食べられていますが、食中毒症状を発症するのはごく稀なケースなのです。

 尚、生牡蠣にあたった場合は嘔吐や下痢などのノロウイルス感染症の独特の症状が現れ激しい腹痛が襲ってきます。

 ノロウイルスの潜伏期間でも解説している通り、潜伏期間は短く1日で食中毒症状を発症するケースもある為、前日の夜の食事で食べた牡蠣が原因で翌日の朝から食中毒症状を起こす事も十分にありえます。

◆沸騰したお湯で1〜2分・フライなら180度の油で4分以上の加熱

 生牡蠣を食べると食中毒を起こす可能性があることはここまでに解説してきた通りです。

 しかし、やはり牡蠣は「冬の旬な食材」でもありますから、ここでは牡蠣による食中毒が発生しにくくなる調理方法について見ていきましょう。

 牡蠣を食べる際の調理のポイントは加熱と加熱時間です。

 生牡蠣の内部に蓄積したノロウイルスは熱に強い耐性を持っており、ウイルスを駆除するには不活化する温度までしっかりと加熱を続けることが大切です。

 具体的には、牡蠣の中心温度が85度以上になった状態から1分間以上の加熱を行うことでノロウイルスの活動は不活化すると言われております。

※中心温度が85度以上の状態で1分間以上加熱するとノロウイルスは不活化する

 沸騰したお湯の場合は、最低でも1〜2分程度、カキフライ料理食べる場合は約180度前後の油で4分以上あげることで食中毒の発生率が大きく低減することも解ってきております。

 また内臓系には多くのウイルスが混入している可能性があることから、どうしても生で食したい時は内蔵を食べないようにするなどの対応をすると良いでしょう。

◆二枚貝のノロウイルス検出率

 食中毒を発症する原因となるウイルスを保有する二枚貝は牡蠣だけではありません。

 東京都健康安全研究センターでは二枚貝に含まれるノロウイルスの検出検査を行いノロウイルスの検出率を調べております。

 この検査の結果で最も多くノロウイルスが検出されたのは牡蠣ではなく「しじみ」です。

 牡蠣は検出率ではタイラ貝やホタテ貝よりも検出率が低かった点からも加熱調理の重要性が垣間見える気がしますね。

 尚、しじみは生で食べる習慣がありませんが、加熱が不十分な場合は食中毒を起こす可能性を持つ注意が必要な食材となることがわかります。